トップ > イタリア > バジリカータ
1 件中 1-1 件表示
14 件中 1-14 件表示
価格3,960円(本体価格:3,600円)
価格2,816円(本体価格:2,560円)
価格2,464円(本体価格:2,240円)
価格2,288円(本体価格:2,080円)
価格1,936円(本体価格:1,760円)
価格1,760円(本体価格:1,600円)
価格1,496円(本体価格:1,360円)
価格1,859円(本体価格:1,690円)
在庫切れ
価格1,837円(本体価格:1,670円)
価格1,584円(本体価格:1,440円)
価格1,485円(本体価格:1,350円)
価格1,320円(本体価格:1,200円)
バジリカータ Basilicata
長靴の形で言うと土踏まずに位置する南イタリアのバジリカータ州。かつて「ルカーニア」と呼ばれていたこの州は、古く長い歴史があります。世界遺産にも登録され観光名所になっている「マテーラの洞窟住居群」はこの州にあり、なんと旧石器時代から人々がこの洞窟に住んでいたと言われています。またピタゴラス学派の拠点となり「哲学の町」として知られてるメタポントには、古代ギリシア時代の遺跡が多く残っています。
バジリカータ州の土地は、海に面している部分は少なく、殆どが内陸部の山岳・丘陵地帯にあります。平野部はたったの8%程。おまけに乾燥した地域が多く、農作物の栽培が困難なため、多くの農民がこの州を離れ、過疎化問題になっています。
また周りの州とは山によって隔離され交通の便が悪かったため、経済の発展も遅れてしまいました。この様な地形から「忘れられていた州」と揶揄されることもあり、周りの州に比べると豊かな州とは言えませんが、現代から取り残されていたからこそ、古い建築物や遺跡、文化、自然などが侵されることなくそのまま残っており、歴史的に貴重な州でもあるのです。
カンパーニャより古い!ギリシャから伝来した「アリアニコワイン」
ワインの歴史は古く、ブドウ栽培はイタリアではいち早く伝わった州の一つです。ギリシャの植民地だった時代にはワインの産地として栄え、王侯貴族の食卓を飾ったとも言われています。
長熟で上質な赤ワインを生み出すアリアニコ種は、今でそこカンパーニャ州を代表するワイン「タウラージ」の品種して定着していますが、もともとはギリシャからここバジリカータ州に伝わってきた品種です。
このアリアニコ種100%で造るDOCアリアニコ・デル・ブルトゥレは、バジリカータ州の代表的な赤ワインです。バジリカータ北西部のヴルトゥレ山の麓がこのワインの生産エリアで、標高は200〜700mにもなります。火山質の丘陵地帯で栽培されるアリアニコ種は、スパイスを含んだ独特な香りと、しっかりとした酸とタンニンを持ち、厳格なワインになります。長期熟成にも耐えうるワインで、2年以上熟成させたスペリオーレやリゼルヴァは、この土地で獲れる野鳥や野うさぎなどのジビエ料理とよく合います。またこのワインのスペリオーレは2010年にDOCGに昇格しています。
アリアニコ・デル・ブルトゥレ以外に生産されているワインとしては、ポテンツァ県で生産されているDOCテッレ・デッラルタ・ヴァル・ダグリという、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンをベースにした赤ワイン。DOCグロッティーノ・ディ・ロッカノーヴァという赤、白、ロゼの3タイプ揃った幅広いワイン。そして、マテーラ県ではDOCマテーラという名前でマルヴァジア・ビアンカなどを使った白ワインと、サンジョヴェーゼやカベルネ・ソーヴィニョンなどを使った赤ワインがあります。
貧しい住居が一転、圧巻の美しさを魅せる世界遺産住居へ!
バジリカータ州の東側に、「貧しい暮らしの象徴」と言われていた街があります。それは「マテーラの洞窟住居群サッシ地区」です。 これは渓谷の岩肌をくり抜いて造った洞窟の様な住居群(サッシ)で、その数はなんと3000から4000にもなります。 石灰岩の岩肌をそのまま住居にした街並みはセピア一色。小さな洞窟住居が上下に折り重なり谷の斜面をびっしりと埋め尽くす風景はまさに圧巻の一言です。
マテーラに人々が住むようになったのは旧石器時代に遡るとも言われています。その後、8世紀から13世紀にかけてイスラム勢力の迫害を逃れるために修道士たちが住み着き、教会や住居を造ったことでマテーラの住居は拡大していきました。一時はバジリカータの州都として繁栄しましたが、州都がポテンツァに移ると町は一気に衰退します。人口だけが増加し、窮屈な洞窟の中で家畜とともに暮らす生活は、次第に衛生面が悪化し、伝染病などが蔓延、多くの命が失われていきました。その様な状況を見兼ねた政府は、1954年に住人達を強制撤去させ、サッシ地区は無人の廃墟となってしまったのです。
しかし、歴史的にも文化的にも価値がある事が認められ、1993年に世界遺産に登録されると、観光地として再びマテーラの街が息を吹き返します。 復興が進み住居は再生され、今ではレストランや民芸品売り場、サッシに泊まれる宿泊施設もできています。また夜になるとセピア色だった町が一転、オレンジの光があちこちに灯り、幻想的な風景を魅せてくれます。