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ワシントン Washington

最終更新日:2017年8月15日

アメリカ西海岸の最北にあるワシントン州。北はカナダのブリティッシュコロンビア州、南はオレゴン州で、経済の中心はシアトルにあります。

オレゴンとともにカリフォルニアに対抗するライバルとして着実に注目度が高まりつつあるワシントン。アメリカを代表するワイン評価誌「ワインスペクテイター」が毎年年末に発表する年間TOP100企画では、2009年にオレゴンワインが第1位を獲得し、話題となりました。

1990年代には100軒も無かったワイナリーの数も、2014年時点ではなんと850軒と急増しており、その生産量はアメリカ国内ではカリフォルニアに次ぐ第2位となっています。

ワシントンの気候


ワインはシアトル東部を南北に貫くカスケード山脈の東側で主に造られます。緯度はフランスのブルゴーニュとボルドーの中間程度で、ブドウ生育期の平均気温も18度前後とボルドー並ですが、雨が殆ど降らないため、殆どのワイナリーで灌漑が必要になるほどです。

日照時間も長く、7月は朝の5時から夜の9時まで16時間も太陽が照り続けます。反対に冬は朝8時にようやく太陽が顔を出したかと思うと、夕方4時過ぎには暗くなります。北極海の冷気が流れ込む影響もあり、非常に寒くなります。

大陸性気候だけに、シーズンごとの寒暖の差だけではなく、夏場の日中の寒暖差も大きく、昼間の30度以上の暑さから、明け方には10度近くまで下がります。こうして、長い日照によりブドウが完熟するのと同時に、夜の冷涼さが適度な酸を残してくれるという、ワインにとって理想的とも言える環境となっています。

こうした気候から、ワシントンのワインはいわゆるニューワールドっぽいベタベタ感が無く、フルーティーさがありながらも後味にスッキリとした酸を残すことで、爽快感をが生まれます。

ワシントンの主なブドウ品種


カリフォルニアがカベルネ・ソーヴィニヨン、オレゴンがピノ・ノワールといった赤ワインの比率が高いのに比べ、ワシントンでは白ワイン生産量が若干多いのが特徴です。冷涼な気候からか、昔からリースリングが有名ですが、最近はシャルドネの栽培も盛んになってきています。

他にも、多様なブドウが栽培されており、白ワイン用ブドウでは、ピノ・グリ、ゲヴェルツトラミネール、ソーヴィニヨン・ブラン、赤ワイン用ブドウでは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー、ピノ・ノワール、ジンファンデル、プティ・ヴェルド、マルベックなど多岐に渡ります。

ワシントンの主な産地


ブドウ栽培地は殆どがカスケード山脈の東側にありますが、そこに広大なAVAであるコロンビア・ヴァレーがあります。その中に様々なサブAVAが含まれていますので、主な産地をご紹介します。

ヤキマ・ヴァレー

1983年、ワシントン州で最初に認定されたAVA(包括するコロンビア・ヴァレーは1984年に認定)。ワシントンワインの約3分の1を生産する歴史あるワイン産地。シャルドネが多いものの、ここ最近はシラーの品質向上が目覚ましく、AVAを代表する品種として認識されています。

レッド・マウンテン

非常に小さい産地ですが、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローを主体としたボルドー型ワインの産地として有名。

ワラワラ・ヴァレー

ワシントンの有名生産者が集まる銘醸地。オレゴンとの州境にあり、AVAとしてのエリアはオレゴンにまたがって存在しています。

ピュージェット・サウンド

カスケード山脈の西、シアトル近郊にある唯一の産地。マデレーヌ・アンジョヴィヌ、シーガレーベ、ミュラー・トゥルガウ等の早熟系の品種が中心。

ワシントンのAVA一覧


コロンビア・ヴァレー(Columbia Valley)
ヤキマ・ヴァレー(Yakima Valley)
ワラワラ・ヴァレー(Walla Walla Valley)
レッド・マウンテン(Red Mountain)
コロンビア・ゴージ(Columbia Gorge)
ホース・ヘヴン・ヒルズ(Horse Heaven Hills)
ワールーク・スロープ(Wahluke Slope)
ラトルスネークヒルズ(Rattlesnake Hills)
スナイプスマウンテン(Snipes Mountain)
レークシェラン(Lake Chelan)
ナチェス・ハイツ(Naches Heights)
エインシェント・レイクス・オブ・コロンビア・ヴァレー(Ancent Lakes of Columbia Valley)
ピュージェット・サウンド(Puget Sound)


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