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「イ ヴィーニ ディ ヴェロネッリ2017」で2星/87点 このワインについて この通常のモンテプルチャーノは大樽熟成のクラシカルな造り方です。葡萄の樹齢が年々古くなってきて、よりたくましく集約感のあるブドウを生産できるようになってきているため、ボトル熟成が重要となってきます。コルナッキアは日本のお客様のために、あえて2年間セラーでボトル熟成させ、飲み頃になってから出荷しています。除梗して、28〜30度で5〜6日醸しを行い、ステンレスタンクで15〜20日間発酵させます。その間3回澱引きを行い、その後、30hlのスラヴォニアオークの樽で6ヶ月熟成、その後3ヶ月瓶熟させます。ほとんど透けて通らないしっかりとした濃い赤色で、かすかに甘さを感じる力強さと、熟成できるたくましさ、またしなやかさ、なめらかさもあります。ヴィニタリーの会場で、ガンベロ ロッソの審査員がブースに立ち寄り試飲して、「どの生産者よりも葡萄の味わいが感じられるワインだ」とほめていたそうです。 生産者について アドリア海に面するアブルッツォ州の海岸域にあり、北隣のマルケ州とのほぼ州境寄りに代々続いている生産者で、同じモンテプルチャーノ ダブルッツォでも非常に恵まれた地域です。イタリアの生産者としては規模が小さく、限られたスタッフで手作業を重視した、しっかりした造りをしています。海抜240mの高所の好ましい気候条件で栽培しています。2009年にソーラー発電システムを導入し、ワイナリーで使う電気は100%まかなっていますが、それ位この土地は太陽に恵まれています。 所有する畑は全て、2003年からモンテプルチャーノ ダブルッツォ コッリーネ テラマーネ D.O.C.G.に指定された区域に入ることとなりました。モンテプルチャーノ ダブルッツォの地域が全てD.O.C.G.指定区域になったわけではなく、このことからもコルナッキアの所有する畑がとても良いことが分かります。 pick up
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近年になって爆発的なブームを呼び、人気の衰えを見せないモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。
日本でもすっかり定番となり、ネットショップでその名を検索すれば、様々な銘柄がヒットすると思います。
そんな赤ワインの激戦区において、派手な露出をしていないため知名度は低いものの、 実はこっそりと秀逸なコスパを誇っている「掘り出し物」 をご紹介しましょう!
■別格にして最上級の区画、コッリーネ・テラマーネ!
生産者のバローネ・コルナッキアが所有するモンテプルチアーノの畑は、その全てが「コッリーネ・テラマーネ」という地域に位置しています。
イタリアワイン愛好家の方ならお分かりかと思いますが、コッリーネ・テラマーネと言えば、最上級のモンテプルチアーノを産む銘醸地。
イタリアのワイン法でも、普通のモンテプルチアーノ・ダブルッツォはDOCに格付けされていますが、 「コッリーネ・テラマーネ」の名がつくと別格扱いになり、ワンランク上のDOCG格付けにランクアップ するんです!
■このお値段にしては贅沢すぎる内容!?
今回ここでご案内するワインには、この特別な区画である コッリーネ・テラマーネから産まれたブドウを、なんと惜しげもなく100%使用!
つまりDOCG格付けされてもおかしくない、本来であればこんなお値段じゃ買えないかもしれないワインというわけ。
しかも認証マークこそ無いものの、手間のかかる有機栽培が導入されており、 実質的にはオーガニックワイン というおまけつき!
こんなにも贅沢なワインを、スタンダードクラスとして手頃な価格でリリースしてくれるなんて、バローネ・コルナッキアさんはなんて太っ腹なんでしょう…。
■力強いだけでなく、エレガントで調和の取れたワイン
多くのモンテプルチアーノによるワインは、濃厚で力強い果実味を伴うたっぷりの飲み応えを個性としています。
このワインにもそういった力強さがある一方、 全体的にまろやかでエレガント なのが特徴で、適度な樽のニュアンスや熟成による複雑味があり、各要素が調和し落ち着いた様子には品の良さを感じるところ。
こうした味わいを産む背景には、上述のブドウの良さもありますが、バローネ・コルナッキアの「飲み頃を迎えるまで熟成させ、それまでは出荷しない」というコダワリも大きく影響していると考えられます。
内容では巷のモンテプルチアーノ・ダブルッツォと一線を画しており、それでいてお値段はほぼ変わらないという素晴らしいワイン、 まさに「掘り出し物」と呼べる1本 ですよ!