ユニークな藁を巻いたボトルが人気のキャンティ・フィアスコ

このワインについて

キャンティ・ルフィーナはエレガントなワインではっきりとした個性があります。タンニンとしっかりとした酸味が感じられる。複雑なブーケ、森の果実、スパイスの香り。他とは一線を画す、長期間熟成に耐えるワイン（40年以上の熟成に耐えうるリセルバができる畑があることが証明されている）です。このエリアの典型的なぶどう品種サンジョヴェーゼがワインの70%以上を占めることが規定されている地域ですが、サンジョヴェーゼは栽培が最も複雑な品種の1つであり、かつ、栽培に適した地域も少ないです。ルフィーナは栽培に適した地域のひとつです。

14世紀まではトスカーナの典型的なワインの容器はフィアスコでした。1574年、大公法でフィアスコの容量が2.280リットルと決められた。これは当時、フィレンツェの紋章である百合のマークが描かれた印紙を貼ることで証明されていた量の単位の8分の１に相当する容量で、後にガラス製になりました。この洋梨の形をした首の長いガラスの容器は吹きガラス職人が作っていました。当時はフィレンツェ中心部のコンドッタ通りとカルツァイオーリ通りが交わる角は「吹きガラス職人の角」として知られていて、現在でもその名は残っています。この辺に吹きガラス職人の工房やフィアスコボトルの倉庫たくさんがあったからです。吹きガラス職人たちはただガラスの容器を作るだけではなく、藁やガマなどの草をボトルに巻く作業も行っていて、それがボトルを衝撃から守ると同時に断熱材の役割も果たし、ワインの劣化を防いでいました。

生産者について

フィレンツェの北東、アペンニーノ山脈に位置するワイン生産地域のキャンティ・ルフィーノは古くからトスカーナ州の最も重要な地域のひとつ。トスカーナ州の中心から20kmほど離れたルフィーナ、ポンタッシエーヴェ、ロンダ、ペラーゴ、そしてディコマーノ市にまたがり広がる地域です。

高い丘の上に位置し、アルノ川の中でも幅が最大になるシエーヴェ川とアペンニーノ山脈の気候から影響を受ける独特な環境と地理的環境が相まって、地区内の各エリアの特徴の違いもはっきりしています。ルフィーナはキャンティ地域にある７つの地区の中でも面積は最小で、最高海抜に位置します。

12.483ヘクタールの面積のうち750ヘクタールがアルボに登録されていて、年間生産量は27,000ヘクトリットル（3,500,000本相当）。この先1,000ヘクタールにその面積を広げる可能性を秘めています。現在、キャンティ・ルフィーナの生産ワイナリーは22社で、そのうち20社がキャンティ・ルフィーナ協会に所属。協会は品質の保護とワインのプロモーションに努めています。